よしたかのぶろぐ

田舎の院卒が都会でもまれる話

エシカル

エシカル消費ってことばを最近知りました.

エシカル(Ethical)」とはそもそも倫理という意味を持ちますが,この要素を価格,品質,安全に加えようとする消費者基本計画のひとつです.http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/245208.html

 

自身はエンジニア志望でしたが,広告系企業のインターンで営業体験したときの話です.ユーザによって異なる購買履歴から広告主となる企業を選んでプレゼンするという内容でした.そこで感じたこととして,果たして購買履歴情報だけで判断していいのか,その商品を広告し買ってもらったとしてそのユーザのためになっているのか,大きく2点がありました.

 

前者の購買履歴について,cookie情報である性別,年代,地域,検索履歴,利用時間などからどういったものを欲しているのか,どのようなものを提供するべきか考えます.正直購買履歴だけの要素では,エシカルという観点を取り入れることは難しい所感を得ました.

なぜなら各カテゴリによる”ある程度”の特徴付けができてしまうためです.「海外旅行を調べる20代女性」という単純な情報から卒業旅行,ハワイ,留学といったような単語を予測することはできます.ですがここからエシカル消費につなげるためには,そのユーザがどんなことを考えて検索を行ったかを得る必要があります.

例えば,「海外旅行を調べる20代女性」は両親への親孝行としてプレゼント選びをしているとします.すると旅行先は50代周辺のユーザが好み,かつ旅費をなるべく抑えた若者にとって現実的なプランを販売する代理店などの条件があげられます.

例えであげた条件は割とありそうなケースだと感じますが,得られるcookie情報から”ある程度”予測されるケースに入るのか疑問が残ります.

こういった点から,果たしてユーザのための最適な提供を,エシカルな観点から行うことは難しいと,今回の経験から感じました.

 

インターンではエシカルというワードを主張しませんでした.しかし,こうなのではないか,という”勘”ベースの予測モデルが人間的に構築されます.この勘をもとに営業する商品と広告主を決め,広告するわけです.もちろん全てがそうではありません.あくまで自身がインターンを経て感じた経験則の一部です.

しかしそういった人間的予測をもとにした営業は,社会的に必要とされいるのか,どういった方法で予測モデルの精度向上が図られているか,さらに知りたくもなりました.

 

私個人は広告代理店のエンジニアとして大学院卒業後働いていこうと考えています.来年度は博士前期課程2年という立場から研究を重ねていくわけですが,それと並行して今回の「エシカル」など様々な検討要素,可能性を掘り下げていきたいと思いました.

大学院説明会がありました

この時期になると学部生,特に理系の学部では進学か就職か悩み,大学によっては研究室配属も決定したりします.

私の田舎大学では進学率が他の理系国立大より進学率が低く,就職委員会や大学教員がこぞって手招きし始めます.そんな中,大学院説明会に学生メッセージで登壇したとき意外と参加者が多かったため,もし参考になればと思い備忘録として残そうと思います.

 

 

概ね,

  • 自己紹介
  • 先生や先輩から聞いたこと
  • 大学院という場所で身につける力
  • これからの時代にとって必要なこと

を話しました.

 

 

まず自己紹介での進学前の体験談について.

大学入学から漠然と進学を考えていましたが,学部ではコミュニケーション力をつけようと勉学はそこそこにした学生でありました.正直専門性云々ではない.
そこで学部4年のとき,進学を考え直しました.就活イベントに積極的に参加し,本当に進学したい理由があるのか探しました.

 

3週間の池袋生活を経て,様々な企業と出会い,そこで出会った他大学の院生とも意見を交わしました.

そこで得た答えは 社会はいつでも出れる でした.学生として自分の人間力を磨く目的を果たしたい.そもそも人間力は理系力と文系力に二別できるとドクターの先輩からききました.学部で十分文系力を培ったと感じる自分に圧倒的不足要素は論理的思考である理系力.理系学部に在籍したにも関わらず理系力が無いとわかったのです.

 

 

では大学院でなにが得られるか.

  1. 論文(論理的思考,貴重な経験)
  2. 発表(プレゼン力)
  3. 実践が前提による知識量の圧倒的定着
  4. ひとつのことを掘り下げ成し遂げた達成感と自信

大きく4つ挙げられます.

 

また就職では,専門性があるとみなされるだけで十分戦えます.学部の内容では専門性とはいえない.今になって尚更そう感じます.
社会的貢献度からみても,大学が7割といわれる論文は日本でみるとレベルが低いと文科省は警鐘を鳴らします.

 

 

また,先日ニュースになったキュレーションメディアを考えると「サービスの種類より質の時代」と感じます.大学院では研究を通して,当たり前とされる事象についても検証,実験し質としての優位性などを考えます.とにかく吟味と考える癖がつくのです.

 

 

確かに,勉強は社会にでてもできます.ですが学部4年で就活した中で,進学先でしかできない勉強を経験,選択しないのはもったいないと感じました.

今やりたいことではなく,どんなことができるようになっていたいのか,どんな人間になりたいのかをよくイメージする時間が大学院にはあります.

外国人、学会等他大学の人、企業の人と会う機会が増えることにより大学院ならではの視野が手に入ります.早く社会に出た方が得られる視野に価値を感じる,という方は是非楽しい就活をしてほしいと思います.

 

 

 

最後に、「みんないくから、就活したくないから、もう一年遊べるドン」は危険でありますのでお気をつけて.